ハルディン
   
   
第4回  ティンティルハウス Tintinhull House
 
今回の庭園は、ロンドンから高速道路で南西へ行き、更にA303を南下してA37との交差したYeovilに近いところに“ティンティンハル・ハウス”があります。ちなみにイギリスは、高速道路はM、次の道路はA、次はB、狭い一般道は番号なしと区別されています。右折優先を除いては、ほとんど日本と同じルールなので、国際免許(簡単に取れます!)さえ準備すれば、レンタカーを借りて、自由に動き回れます。道路マップは見やすくかなり楽に目的地を探し出すことができます。

ティンティルフル・ハウス(NT) Tintinhull House この庭園が一躍有名になったのは、園芸家であり、ガーデンプランナーとして高名な“ペネロビ・ホブハウス婦人”が出版した「Color in Your Garden」という本でした。この庭園は、著者自身のガーデニングの現場でもあります。現在は引退していますが、庭作りにはカラーコンビネーションが重要であることを提言し続けた精神が、今も残っています。

現在はナショナルトラストによって運営管理されています。 0.75エーカーのさして広くない庭ですが、アザレアガーデン、ホワイトガーデン、プールガーデンなど、庭は古い煉瓦と生垣で6つのパートに仕切られ、それぞれ趣が異なっています。品種へのこだわり、植え込みの配色、庭のアクセントの使い方などが卓越しています。

 
     
庭園の入り口に大きなスモークツリーがあります。花穂が大きく見事なものでした。銅葉系の品種ですが、パレス・パープルとは違うようです。
  左のピンクの花は大輪のエリゲロン。きれいな花色でした。高性種ならこれ位大きな花はありますが、矮性種でこの品種は日本ではあまり出回っていないと思います。右はラムズイヤー。
     
 
     
プールガーデン(ウォーターガーデン)。煉瓦の壁とクラッシクなオーナメント。籐製のベンチに座って庭を眺めていると、時間がゆったりと流れていくようです。
  煉瓦の壁と生垣に囲まれたボーダー花壇。色とりどりの宿根草が咲き乱れています。
     
 
     
ボーダー花壇より。
手前左側はパイナップルセージ。7月なのにもう咲いていました。気候の違いでしょうか。右手前はペンステモン。その後ろに銅葉のダリア。この葉色が全体を引きしめています。葉色のコントラストを上手に使っていました。
  ボーダーの中のクロコスミアの大輪種。こんなに大きくきれいなクロコスミアは初めて見ました。我が家の小さなクロコスミアしか見たことがなかったので、これは感動的でした。大輪種は何種類かありますが、特にこの品種が一番でした。
     
 
     
道の途中で見かけたトピアリー。一般の住宅の庭です。とても上手にできているので思わず車を止めてシャッターを切りました。何の動物でしょうか? しっぽの先端まできれいに出来ていました。   これも道路から撮った個人の邸宅です。壁へ這わせたローズとピンクのバラ。少し遠いのでよく見えないと思いますが、見事なものでした。左の淡いピンクのバラはスタンダード仕立てです。整形式ガーデンのようなたたずまいです。