第18回 チャットワース Chatsworth
アクセス
イングランド北部、Bakewellの東約6.5km、A6またはA619
イングランド北部は本当に静かな田舎です。16世紀半ば、こんなにも壮大な館と庭園が造られ、今日まで継承されている事に驚かされます。
450年も続くカベンディッシュ家、この庭園を思いついたのは、17世紀後半、初代デボンシャー侯爵だそうです。
300年もの時間を経て今も残るカスケード、このスケールの大きさを1枚の写真ではとても解っていただけそうにはないので2枚にしました。
180mもあるカスケードの起点、ドーム型の屋根から水が流れ落ち、女性の像が抱える壷や怪獣の口から水が吹き出て、勢い良く長い階段状の滝を流れ落ちてゆきます。この日は暑く水遊びには最適でした。
石段の終点から水は地下パイプを通って各庭園の噴水となり、ダーウェント川へ辿り着きます。後ろに広がる風景の大きさに気づいていただけるとうれしいです。
1988年のチェルシーショウから得たインスピレーションをもとに作ったコテージガーデン。ダイニングルームは、西洋イボタ、イチイ、アイビーで造られ、上にはピアノもあります。テーブルにはベゴニア センパーフローレンスが飾られ、椅子の向こう側は暖炉です。ゼラニュームの炎でした。
コテージガーデンからサマーハウスを抜けると1946年に作られたキッチンガーデンに辿り着きます。レンガで床面をあげ、放射状にデザインされていました。
これから生長しようという畑もあれば、盛りを過ぎた畑もあります。アリウムがもうすぐ星になりそうです。
7月初めのチャットワースは、メコノプシス、フウロソウが満開でした。
大コンサバトリー(温室)の後に造られた迷路、迷路を抜けると、目に鮮やかなルピナスの群生が現われます。
1836−40年にパクストンによって造られた大温室はこんなにも優雅な姿でした (原画Chatsworth Garden)。
サウスステップのトピアリーと遠くの風景、不釣り合いなはずの二つが、不思議に解け合います。
上手な演出ではありませんか。
(Taxus baccata 'Aureomarginata')
このとぼけた姿が好きです。
チャッツワースは、紹介し仕切れないものばかりです。90mも吹き上げる噴水、大運河、ローズガーデン。100mも続くコンサヴァティヴ ウォールは修復中で、白いサッシの美しい温室群は目にすることは出来ませんでした。またの機会ピクニック気分で出かけましょう。