ハルディン
   
   
第19回  ハーロウ カー RHS's garden Harlow Carr (68エカー)
 
アクセス
Harrogate North Yorkshire
HarrogateからB6162を西に1.6マイル、Harrogate市街から標識がある。
 
北イングランド、ノースヨークシャー州、訪ねた日は7月初めというのに、風は冷たく、コートを着ての庭散策となりました。

1946年に北イングランド園芸協会が設立され、'50年にここハーロウ・カーに本部が設立されました。南のウイズリー・ガーデンと並ぶ北の園芸の拠点として50年間、北国に適した植物の紹介、園芸家へのアドバイス、情報提供を行ってきました。
 
2001年、英国王立園芸協会(RHS)と合併し、北のハーロウ・カー、南のウイズリー、西のローズ・ムーア、東のハイド・ホールとRHSのガーデンはイングランドを網羅しガーデニングをリードして園芸愛好家をサポートしていると言えます。
 
ハーロウ・カーの印象は小川に 沿って群生する色鮮やかなプリムラ カンデラ ブラでした。柔らかな色彩にうっとりしました。

クイーンズ メドウと呼ばれるここでは試作展示や試験がは熱心に行われています。これはスイートピーのトライアルです。
 
 
  パンジーやキンギョソウ、バーベナ。ここでは春と夏がいっぺんにやってくるのでしょう。北国と言うことを実感しました。

園芸家は、丁寧に実証されるトライアルを参考に植物選びをします。このようなトライアルは、各植物園で熱心に行われていることに感銘しました。
   
ハーロウ・カーは、入ると眼下に広い芝生が広がり、北国らしくコニファーが目立ちます。  
 
  芝生の弾力を心地よく感じながら島のようにデザインされた砂岩のロックガーデンを巡ります。ハーブガーデン、コニファー、薄紫の花は西洋フウロソウです。
 
しばらく進むと池のある湿地が広がっています。プリムラが女王様、ジキタリス、ダイアンサス、Rdgersia、Matteuccia、巨大なグンネラもあります。

小川が森と庭を分けています。その森には100年前に植えられたブナ、ナラ、トネリコ類、花木類ではアザレア、ツバキ、シャクナゲが植えられています。
 
 
  ここは18〜19世紀に温泉地として栄えたそうです。奥に見える石造りの建物は当時の温泉ハウスだそうです。現在はスタディハウスになっていました。
 
硫黄泉ということで、ここの土壌は強酸性です。石灰岩を入れたロックガーデンも造られています。ガラスハウスの中にはアルペン植物が展示されています。  
 
  シュラブ ローズでまとめられたローズガーデン、紫の花はネペタでした。ソフトな色彩、バラとハーブの香りが漂う華やかで素敵な庭です。
   
ダイナミックなグラス類の植栽です。グラスと宿根草がテーマのエリア。パンパスグラスのようなErianthus Ravennae、赤銅色の Carex Comans。紫の花はネペタです。
ハーロウ・カーは、50年前の意志を今もなお継承し、北国イングランドの園芸のメッカと成っています。熱心な教育活動、豊富な情報、園芸王国の奥の深さを羨ましく感じました。