第22回 ハドスペン・ガーデン Hadspen Garden
アクセス
YeovllからA359をBruton方面(北東)へ30分。
日本では吉谷桂子さんの案内でNHKのBS放送で紹介され、ご存じの方も多いと思います。ハドスペン・ガーデンは、個人の庭です。バンクーバーでナーセリーを営んでいた、ポープ夫妻が、英国の庭園に魅せられ、15年程前から、ここで庭作りを始めました。
ここは1960年代に一度園芸界では高名なペネロビ・ホブハウス夫人によって修復されていますが、夫人が去った後再び寂れてしまったのでした。
16世紀に造られた切り妻造りの館が臨めるゲートには、たおやかにランブラーローズが絡まり、壁にはセントランサス レッド・バレリアン(Centranthus rubber) が咲き誇っていました。
原画:COLOUR by design Nori and Sandre Pope
Crocosmia 'Lucifer'
しかしハドシペンはイングランド南西部にあり、私たちが訪ねた7月上旬は夏最中、すでに多くの花は盛りを過ぎてしまいましたが、赤い花が目立ち、その中で最も輝いて見えたのがクロコスミア'ルーシファー'です日本で見るクロコスミアはオレンジ色で小さな花ですが、'ルーシファー'は草丈が1mを越す立派な花でした。
赤い花のパレードは続きます。ダリア、ペンステモン、ポテンチュラ、スイスチャード、ハドスペン・ガーデンで会った赤い植物です。
はじける色から一転して、柔らかい色調上品で夢見るような雰囲気も、この庭の魅力です。ポープ夫妻の日常を感じる花殻を摘んだバスケット、これもデザインなのでしょうか。
ウオールドガーデンの中心、キャットミント('Six Hill Giant')とシュラブ ローズの香る小径をサンドラ夫人が歩いていきます。時間が止まった瞬間です。思わずシャッターを切りました。
ハドスペン ガーデンの入り口は質素で、作業小屋と、ナーセリがあります。小径を辿ると長方形の池があり、背の高い樹木、大きなグンネラ、ギボシなど、耐陰性の植物が集められ、落ち着いた雰囲気を漂わせています。
小さなナーセリーは珍しい植物が多く人気があるそうです。作業小屋ではノリ氏が園芸相談に応じていました。